知財に興味を持ったのは小学生!?
— 知的財産に興味を持ち始めたのは、いつ頃からなんですか?
N)著作権に興味を持ったのは小学生からです。
もともとモノを書く仕事に就きたいというのもあって…
今でも最終の夢は絵本作家です!笑
— そうなんですか!?笑
N)昔からコンテンツを作るのが好きで、
絵を描いたり、学級新聞や読書感想文を書いてて、
同時にこれは誰かのマネをしてないかな、とか気になり始めて。
— それで著作権に興味を持ったんですね?小学生で。
N)そうです、そうです!
スゴい自意識過剰ですけど、スゴい素敵な作品ができた時には、
「世の中に出したらマネされるかもしれないから、学校のコンクールに出したくない」
って思ってたんですよ。笑
— 小学生ですよね!?
N)はい。笑
著作権って言う概念はないですけど、権利を守るモノはないのかなって思ってました。
— すごい小学生ですね!
N)それで、大きくなって知財という言葉を知って、
大好きになって、のめり込んでいきました。
— ちょっと脱線しますが、ここに絵を描いてもらうことできますか?笑
高校時代は美術部で、夢が絵本作家ってこともありますし。
N)いや、辞めておきます。ちょっとやばいかもしれない…
この人に商標の依頼をしたくないって思われたら…
— じゃあ…、家にあるコレだ!っていうのを今度送ってください。笑
N)え、載せたりしますか…?
— 載せたいですね。
N)……考えておきます。笑
— 分かりました。笑
話を戻しますが、大学を卒業してすぐ弁理士に?
N)いえいえ、弁理士になるまでも、色々仕事をやっていました。
通信社で記者、法律事務所でアシスタントもやっていて。
— 学生時代から多種多様ですね!
どういう基準で仕事を選んでいたんですか?
N)その時に自分がやりたいことと言うよりは、
自分に足りないモノを身につけるために、
目標のために仕事を選んでいた気がします。
— その目標というのは?
N)知財を誰よりも大切にし、守りたいという目標です。
小さい頃から「文章や絵が誰よりも好き」という自負はあったので。
— 最初から弁理士を目指していたワケではないんですね?
N)当初は”知的財産管理技能士””知的財産アナリスト”などの資格をとっていたんですが、
経験を積んでいくうちに、知財を守る最高峰は弁理士だと実感してきて、それからです。
(後日、永沼弁理士が描いてくれました!)
女性ならでは、自分ならではのサービスを追求したい——
— “女性ならでは"の商標サービスって何か思いつきますか?
N)先日、美容業界の方から商標調査して欲しいという依頼がきたんですけど、
普段からアンテナが張られている分野なのでスムーズに対応できました。
— 永沼弁理士さまさまじゃないですか!
N)女性だから一般的な男性よりは、ファッションや化粧品には詳しいと思うので。
女性ブランドの商標調査の依頼がきたときなどは、
「これはこの商標に似ているな」とか思いついたりしますしね。
— なるほど。
N)そのような女性ならではの分野で、お客様に喜んでいただければと思います。
そして、これから仕事を通して、
女性ならではのサービスをもっともっと見つけていきたい。
— ありがとうございます。
それでは「永沼さん自身が仕事で大切にしていること」って何でしょう?
N)“コミュニケーション”を大切にしています。
— 具体的には、どのような?
N)商標相談をされるお客様には、もっと寄り添って密に会話したい方も、
要点だけを論理的に説明して欲しい方もいらっしゃいます。
なので、それを読み取って、
お客さまに合った”コミュニケーション”ができるよう心掛けています。
— それは重要ですよね!
お客がどういう対応を欲しているのかを、瞬時に読み取るんですね。
タレントしていたから得意なんですかね?
N)え?
— 色んな仕事をやってきて、色んな人に出会ってきた経験がないとできないことですよね。
N)ですね。
— さて、他にも大切にしていることはありますか?
N)“お客様の立場に立つこと”です。
作り手側に身を置いていた時期が長いので、
権利を守りたい側に立つことが自然にできるというか、
お客様の気持ちがスゴい理解できるんですよ。
— 自然に親身になれるんですね!
お客様も話をしやすいし、永沼さんの言うことを理解したいって思いますよね。
N)権利をとるのはハードルが高いと思っている人が多いので、
せめて対応する私たちは柔らかくしたいなと思っています。
— おっしゃる通りです!
専門用語を使って早口で説明されても「わかんねーよ…」ってなりますもんね。
分からないから相談しているのに…
N)私はお客様には何でも質問して欲しいんですよ。
「こんな質問していいのかな…」「権利化できるか不安なんですけど…」
というニュアンスで、申し訳なさそうに電話をかけてくださる方もいらっしゃるんですけど。
— はい。
N)そういう人にこそ提案できる知識があれば、しっかりお伝えしたいですね。
権利をとることができなかったにせよ、です。
自分がその業界でそのような立場だったら、
どういったことが知りたいかを想像して、
知ってるベースではなく、知らないベースで対応したい。
— お客様に合わせて必要な知識を提供。
—N)はい!
その商標では権利がとれなくても、今後にいい商標が思い浮かんだら、
私を思い出して、頼んでくれる方もいるかもしれないし。笑
— 仕事をする上で、大切なことです!
N)実際、他の会社で「この商標とれますか?」と相談したら
「とれない」とだけ返答されたので、
iRifyに相談してくれたお客様の対応したんですけど。
— お!
N)「なぜ、その商標で権利をとれないのか」をしっかり説明し、
どうしたら商標がとれやすくなるのかを丁寧に説明しましたよ。
— (拍手)。
永沼弁理士、これからの道。
— 今後の目標、想い描く道はありますか?
N)どんな業種でも、知的財産を守るベストなお手伝いができるよう、
商標について、著作権についての知識をもっともっと深めていきたいです。
— はい。
N)あと、講演も積極的にやっていきたいです。
大勢の人の前でお話するのが好きなので。
— 先日(2016年3月)、仙台で「知的財産権から見るストックフォト活用法」
と題した講演を行っていましたね。
N)ですです。
デザイン・コミュニケーションの必須ツール"写真"にまつわる、
様々な権利問題を、知的財産の観点から解説しました。
— 大盛況だったとお聞きしました!
N)はい。笑
デザイナー・雑誌の制作者・印刷業など、
多種多様なお客様に参加していただきました。
講演後にも残って個別に相談してくれたりして、
とてもありがたかったですし、最高に嬉しかったです!
— 最高の講演でしたね!
N)講演はやはり、皆さまの反応が直接感じられて楽しいんです。
自分の成長にもつながると思いますので。
— 自分の幅が広がりそうですもんね。
N)そうねんです!
— 「そうねんです」って!笑
N)そうなんです…
講演は、私にとっては"ストレッチ"や"ストレス"の段階なんです。
ちょっと、絵を書いて説明しますね。
— でました!絵!笑
N)あ、紙が…
— あります、あります。ここに書いてください!笑
N)では…
前職の部長が話してくれた、心に残っているお話なんですけど、
人は”confort zone”に居続けようとするんです。
— 描くの上手いですね!
(後日、丁寧に書き直してくれました!)
N)この”confort zone”は、自分のやり慣れたルーティーンだけをこなす
"快適"な状態なんですけど、そこには挑戦がないわけだから、
自分自身の成長は見込めないんです。
— 楽だし、負荷がかからないから。
そういう環境で生きている人は多いですよね。
N)そこで、この”stretch zone”に身を置く。
— 字も上手い!
—N)やり慣れていないこと挑戦することで、
自分自身にストレスをかける。
そのストレスを克服しようと工夫することで、
自分の幅も広がり、新しい"習慣"を身につけることができます。
— ですね。
N)でも、ストレスがあまりにも大きいと”panic zone”になり、
自分自信の手に負えないストレス過多で、学びどころではなくなってしまうんです。
— なるほど。
N)だから私も講演などをして、
”stretch zone”に挑戦し続けたいなと日々思っています。
— なんか最後、自己啓発本みたいになりましたね。笑
N)…(笑)
— 本日は、プライベートな話から身になる話まで、
本当にありがとうございました!
N)こちらこそ、ありがとうございました!!