各種変更手続き

各種変更手続き

出願人や商標権者の住所や氏名が変わった場合や商標権の譲渡があった場合などには、特許庁にその旨を届け出る必要があります。届け出をしないと、特許庁から送られた書類を受け取れずに何らの対応もできないまま商標登録が消滅してしまったり、侵害者が現れた場合にスムーズな権利行使ができず模倣品が市場に溢れてしまったりといったデメリットを受けることがあります。
特許庁へ提出する書面は、場合に応じて下記のようになります。

住所(居所)を変更した場合

  • 出願中:住所変更届
  • 商標登録後:登録名義人の表示変更登録申請書

氏名(名称)を変更した場合

  • 出願中:氏名(名称)変更届
  • 商標登録後:登録名義人の表示変更登録申請書

他者から商標(権)を譲り受けた場合

  • 出願中:出願人名義変更届
  • 商標登録後:譲渡による商標権移転登録申請書

他者に商標(権)を譲渡した場合

  • 出願中:出願人名義変更届
  • 商標登録後:譲渡による商標権移転登録申請書

会社の合併・分割があった場合

  • 出願中:出願人名義変更届
  • 商標登録後:譲渡による商標権移転登録申請書

名義変更・住所変更手続きのポイント

各種変更手続には、委任状等の書類が必要となりますが、必要な書類については、基本的には全て当特許事務所でひな形を用意いたします。各種変更手続は、およそ1〜2ヶ月ほどで、特許庁での登録が完了します。

「名義変更(出願中の変更手続き)」と「移転登録(登録後の変更手続き)」の違い

名義変更とは、商標権が発生する前(出願してから登録料の納付まで)に行う譲渡手続きのことです。移転登録とは、商標権が発生してから行う譲渡手続きのことです。商標に関する名義変更も移転登録も「他人に譲渡する」という点では同じですが、手続きを行う時期によって手続き名が変わります。そして、それぞれに一長一短があります。
名義変更の場合、登録証書の権利者欄に譲渡後の氏名・名称が反映されるのに対し、移転登録の場合、譲渡前の権利者の氏名・名称のままの記載で、譲渡後の氏名等が反映されません。
また、印紙代の額は名義変更が4,200円に対し、移転登録は30,000円となります。
費用面では、名義変更の方がお得に思われますが、譲渡後に必ずしも権利化する(商標が無事登録される)とは限らない点を念頭に入れる必要があります。

変更手続きをしないとどうなるの?

氏名又は名称が変更になった場合、変更しなくてもそれ自体に罰則はございません。
しかし、「権利行使」や「契約」などをすることになった場合、権利者が誰であるのかを証明する必要があります。また、お持ちの商標と似た商標を、新たに出願した場合、特許庁に別人と判断されてしまい、「他人」の登録商標と類似する商標として拒絶されてしまうこともあります。
変更があった場合は、お早めに変更手続きをしておくことをお勧めします。

弁理士(特許事務所)が変わっても全く問題はございません

「他の弁理士(特許事務所)で出願して、登録してもらったんだけど、そちらでも手続きをお願いできますか?」

こんなお問合せをよく頂きますが、他の弁理士や特許事務所と、独占的な顧問契約等を結んでいない限り、商標の更新・その他の出願などの代行業務を、他の特許事務所に依頼しても、法律上、何ら問題はございません。喜んでお引き受けいたします。

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